「京都の木の家」「注文住宅」の竹内工務店ブログです。
「T邸増改築工事」の現場です。
今回はT邸増築部分の屋根についてご紹介します。
T邸の増築部分は方形屋根で、こちらは銅板の腰葺きで施工します。
腰葺きは、瓦屋根と金属屋根を組み合わせた屋根で数寄屋建築などでよく見られる施工方法です。
腰葺きの上の瓦ですが、母屋の屋根にも使われている、吉富瓦を使用します。
吉富瓦はT邸がある兵庫県産で、使用する粘土も同県産です。
独特の風合いを出すため、職人さんの手作業を大切に瓦を作られています。
焼成温度が高く寒冷地でも耐える耐久性があります。
少し黒みがかった赤、独特の色合いとまだら模様が趣き深く、落ち着いた印象の瓦となっています。
腰葺きの銅板の上に一文字瓦を施工します。
一文字軒瓦は瓦の下端が真直ぐ(一文字)の形状になります。
隙間を無くし、真直ぐな仕上がりとなるよう仕上げていきます。
施工前には割付の確認をし、桟をつくります。
柔らかい銅板が凹まないよう板で養生をした上での作業になります。
銅板葺きと一文字瓦の取り合い部分ですが、
将来的なメンテナンス性や耐久性向上のため、今回は、銅板葺きと瓦の取り合い部分の銅板が二重になるように施工しています。
取替が必要になった時には、銅板を差し替えることが出来るようになっています。
軒ですが、出が約1.2mと、大き目めになっています。
銅板葺きの部分は、重量が軽くなるため、軒の出を大きくしても、屋根下地の負担を減らせる利点もあります。
「T邸増改築工事」のブログ記事はこちらをご覧ください。
兵庫県宝塚市「T邸増改築工事」~木工事が進んでいます~
構造材(吉野桧)を手刻みで加工中~方形屋根の仮組と構造材の仕口加工~
兵庫県宝塚市「T邸増改築工事」~上棟しました~
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住まいの屋根素材について
住まいの屋根と瓦
最終更新日:2023年11月14日投稿日:2023年11月11日