「京都の木の家」「注文住宅」の竹内工務店のブログです。
京都市左京区の町家のリノベーション工事です。
「家の中が寒い」「段差が多く過ごしにくい」「耐震面が心配」など、古い家での生活はお悩みも多いかと思います。
今回は戦前に建てられた思い入れのあるお住まいですが、寒くて過ごしにくいのが最大のお悩みでした。
断熱、耐震、バリアフリー改修を行いますが外観のカタチや、玄関、和室など、これまでリフォームの際にも手を加えず大切にされてきた和の雰囲気はそのまま残します。
改修する部分と、既存のまま残す部分を分けて、快適な温熱環境を目指して断熱工事を進めています。
改修する空間は気密性に配慮しながら、断熱材の充填をしています。
竣工時のC値の目標は2.0㎠/㎡以下を目標としています。(C値は、住宅における相当隙間面積のことで、建物の気密性能の指標として用いられています)
まず床下の断熱ですが、大引きの間に厚み60mmのカネライトフォームを充填しています。
床下から隙間風が入ってくる部分は気流止めの措置をしていきます。
こちらは、床下からの空気の流れを気密テープで止めています。
外壁に面する壁ですが、柱間に厚み45mmフェノバボードを二重にして充填し、継手は気密テープを貼っています。
外部には透湿防水シートを貼り、縦胴縁で押えています。
こちらの外壁はモルタル塗りの後、リシン吹付仕上げになります。
こちらは新設するサッシです。
サッシは新設部分と、既存窓に内窓を取り付ける部分とがありますが、使用するのは断熱性と気密性の高い樹脂サッシです。
ガラス部分はトリプルガラスのアルゴンガス入りです。
アルゴンガスは乾燥空気よりも熱を伝えにくいので、断熱性が高くなります。
パッキン、テープなどを使用し隙間から外気が入らないよう取付をします。
天井は厚み120mmの高性能グラスウールを二重に充填しています。
断熱材には防湿気密フィルムを貼り、継手は気密テープで処理しています。
今回のように、部分的に改修する場合には、思い入れのある空間を残したまま改修できます。
また、ご予算に合わせて、空間や項目を絞って、今あるお悩みを解消することもできます。
以前のブログはこちらをご覧下さい。
京都市左京区「町家リノベーション工事」~地盤・基礎補強工事~
関連コラムはこちらをご参照下さい。
断熱材のいろいろ
木製窓サッシ、金属サッシ
最終更新日:2023年4月3日投稿日:2023年4月3日