木材の樹種について

針葉樹と広葉樹、それぞれの特徴

住宅に使用する木材の樹種には針葉樹と広葉樹があります。
針葉樹と広葉樹は見た目に大きな違いがあります。
広葉樹は葉っぱが広く、針葉樹は葉っぱが細いのが特徴です。

【針葉樹】
針葉樹は木目がまっすぐに通っており、材質が柔らかいのが特徴です。
そのため、加工しやすいと言われています。
針葉樹の代表がヒノキやスギ、アカマツ、ツガです。
【広葉樹】
広葉樹は木目が複雑に変化しており見た目にも美しいものが多いと言われています。
材質は堅くて重いため、加工しにくいのですが、その分材が密で硬いのが特徴です。
広葉樹の代表がケヤキやミズナラ、クリ、クスノキです。

いろんな樹種と特徴

【針葉樹】

  1. スギ
    日本特産のスギは、建築用木材として日本では古来から幅広く使われています。
    日本各地に植林されています。
    スギには多くの地域品種があり、種類によってその材質が異なります。
    割裂性が良いため、角材から板材まで作ることが可能です。
    杉の材はピンからキリまでで、数寄屋建築にも杉材は多用されています。
  2. ヒノキ
    日本各地で多く植林されている樹種の一つです。
    スギとは違い、高級木材として扱われています。
    美しい光沢、独特の良い香りがあるだけでなく、耐久性に優れ湿度にも強い性質を持っています。
    200年ほどは強度に変わりがないと言われるほど耐久性に優れた木材です。
  3. アカマツ
    山に自生しているアカマツは樹皮が赤いのが特徴です。
    アカマツはヤニがでるため、寸法に狂いが生じやすく、木材としては利用しにくい部分がありますが、耐久性に優れていることから住宅木材として利用されています。
    比較的安価な木材であることも利用メリットの一つです
    が、近年虫害による被害を受けて供給が少なくなっています。

【広葉樹】

  1. ケヤキ
    材質が緻密で堅いことや、比較的大きな木材がとれるため、建築用材をはじめ、さまざまな用途に使用されてきました。
    住宅を支える最も重要な柱「大黒柱」に利用されることも多いです。
  2. クリ
    クリは釘打ちなどで割れやすい木材として知られています。
    重硬で弾力に富んでいますが、加工が難しいと言われています。
    ただ、腐りにくいので建物の柱や土台、家具などに利用されています。
  3. クスノキ
    クスノキの特徴は香りです。
    その香りに防虫効果があることから家具類に利用されることが多い木材です。
    家具、楽器、箱、器具の他、寺社などの建築木材としても利用されています。

住まいに使われる木

日本にはたくさんの山があり、そこには数多くの木々が生えています。
しかし、全ての木が住まいに使われているわけではありません。
木の家に適した木材は主に加工しやすいものが選ばれています。

スギ、ヒノキ、ツガ、マツ、ケヤキ、カエデ、クルミが一般的です。
柱に利用されているのがスギやヒノキ、ツガです。
床や壁、天井の仕上げ材として利用されているのは加工しやすいスギ、ヒノキ、マツなどです。
そして現在の住まいではあまり見かけなくなった床の間に利用されているのがケヤキ、カエデ、キリ、クワなどです。

木の家にはどんな木が合う

木の家に利用される木材の種類は以外とたくさんありますが、その中でも代表的なものが「スギ」「ヒノキ」「ヒバ」「クリ」「ケヤキ」などです。
ヒノキは水に強く、乾燥させても寸法に狂いが少ないため、家の土台や柱などに適しています。
ただ、比較的高価な木材(無節等は)のため、部分的に使用する等の使い方を工夫して使われています。

家の柱や土台に適しており、比較的安価な木材が「ヒバ」です。
ヒバは菌に対する耐性も強いので神社などにも利用されています。

そして一般的に多く利用されているのが「スギ」です。
安価な価格帯が人気であり、主に造作に利用されています。

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最終更新日:2020年10月13日投稿日:2017年10月17日