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京都市右京区「数寄屋門の改修工事」~丸太を使った手仕事~

「京都の木の家」「注文住宅」の竹内工務店のブログです。

京都市右京区で数寄屋門の改修工事をしています。
歴史を感じる古い数寄屋門で、軸組は丸太で組まれ、屋根は檜皮葺きになっています。
長年雨風にさらされ、屋根から雨漏れがあり、垂木より上の野地部分は傷みが激しい状態でした。

このまま放っておくと、門の痛みが進んでしまうので、改修できないだろうかというご相談があり、
檜皮葺きで復元するか、銅板で復元するか、二通りの検討をしました。
雨仕舞と耐久性を考慮し、今回は屋根は銅板一文字葺きで、瓦部分はのし瓦だけ積み復元することになりました。

丸太の母屋を残し垂木より上は解体をしています。
丸太の軸組、母屋、柱はそのままに、垂木は丸太で全て作り直しています。

銅板葺きで、檜皮葺きのむくり屋根(屋根の流れを凸上にむくらせてある)を再現するため、
垂木の中心部分に、大きな母屋を乗せ、垂木を湾曲させています。

垂木の上には厚み15mm、幅180mmの杉野地板を乗せ、ルーフィングを貼り防水の処理をしています。
屋根の流れを横からみると、少しむくっているのが分かります。

屋根の化粧野地板は無垢杉材です。
こちらの門、まぐさと棟木の間の欄間部分にはねじれたカタチの変木が使われています。
建築当時の大工さんの遊び心が感じられます。

こちらは門の控柱ですが、根元が腐食していたので、新しく丸太で作りなおしています。

既存の丸太軸組に合うように、新しい丸太は微調整を繰り返し、加工をしていきます。
写真右の丸太は根元が腐食していた控柱です。

一本一本現場で採寸、丸太を加工し、数寄屋門が復元されていきます。

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