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フィンランドの旅1 森と湖の国

夏休みに北欧・フィンランドへA・アアルトの建築を観に行ってきました。
フィンランドで、先ず目に入る風景は、森と湖が多く(地図で見てもわかるように)
この国の国土の面積は、日本とほぼ同じですが、その人口は、わずか約550万人。
日本の1/23の人口です。混雑とは無縁の風景です。

フィンランドは、地図や又空からの眺めでみてもわかるように、森と木と湖の国であり、湖がなんと18万以上もあります。(国土面積に対しての湖水率は、約一割、なんと人口30人に一つの湖が存在している)
なだらかな丘や平地が多く、広大な森には天然林の管理された木が多く見受けられます。
いかにも伐採が容易です。(急峻な日本の山の樹木の伐採と比べて)
木材材種は、白樺、スプルース(トウヒ)、松、ブナで、極寒の気候で成長が遅く、目の詰まった材に育っているとの事。
又、1本の伐採で5本の植樹がなされているように、持続可能な林業が行われている。
森林の風景をみても、結構小径木が多く、木材の使用も小片の材を加工してうまく使った事例が多く見受けられ、たいへん参考になります。
建築にも集成材が多く使われ、又それらを使った家具が、発達した経過が良くわかります。
フィンランドは、ヨーロッパでもっとも森林率の高い国です。(国土に占める森林の割合)
ちなみに森林率は72.9%、スウェーデ68.7%、日本は3位の68.5%です。
年間の木材の伐採量は、7,000~8,000万m3(ちなみに日本は、2,000~2,500万m3)で日本の約3倍の伐採量を誇っています。
それでも伐採量は、毎年の木材の成長量の7割~8割に抑えられています。
木材輸出国であり、主要産業として林業産業が基幹産業であることは、間違いないです。

ユバスキュラ(ヘルシンキから北へ約270km)の駅で木材専用貨物列車に木材が多量に積まれて、運搬されているのを見つけ、又何度も車窓から長く続く、木材専用貨物列車とのすれ違いを見てその量に驚いていました。
ユバスキュラのクオッカラ教会(A・アアルト設計)へ行きましたが、その建物の前に建つ、RC、木造CLTの混構造の集合住宅3棟が建っているのをみて、フィンランドは、やはり今も昔の木造の住宅が多い国であると実感しました。
只、上記の集合住宅は、ハイブリッド工法で建てられていて、この点でも木造建築においても先進的な国であると再認識しました。

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