京都市中京区「H様邸新築工事」の現場です。
3月に着工の建物工事が無事竣工し、
先月末お施主さまにお引渡しをさせていただきました。
H様この度は誠におめでとうございます。
京の街中に多い、三方を建物に囲まれ、東西に細長い敷地に建つ新築住宅です。
細長い京の土地に町家の平面と同じく光や風の採り入れ方を
ガラス瓦や中庭を設け自然光や風が通り抜けるなどの工夫をしています。
また、外観は和ですが、内部については和、洋のデザインを場所ごとに取り入れたお住まいになっています。
建物の一部をご紹介します。
玄関は約1坪あり、廊下、中庭へと続く広々とした空間に誘導されます。
土間は御影石張り、式台は桂材、框はナラ材、下駄箱の天板はカリン材と
吟味された素材が使われています。
ガラス瓦のトップライト部分です。
屋根は京都の街並みに調和するいぶしの和瓦です。
採光の取りにくい建物や、光を取り入れたい空間では
天井面からの光を採りいれるトップライトが最適です。
中庭のウッドデッキです。
自然光を座敷と廊下部分の双方向に採り入れます。
デッキ材にはサイプレス材(豪州ヒノキ)を使用しています。
サイプレス材は強度、耐久性があり、シロアリにも強い木材です。
洋間部分はナラフローリングに、壁、天井はオガデュブロン塗で統一されたシンプルな空間になっています。
オガデュブロンは、オガファーザーという塗装用の下地壁紙に、自然塗料のデュブロンを塗る仕上げのことです。
広々としたリビング空間。
足元には床暖房が入っています。
リビングには容量のあるパントリーも併設されています。
これだけあれば食品ストックだけでなく、リビングの収納にもなりそうです。
TOTOのザ・クラッソのアイランドキッチンと食器棚です。
収納も充実しており、使いやすそうです。
1階の廊下部分です。
一部壁面がアールになっており、奥行きのある廊下のアクセントになっています。
玄関、和室は無垢の木材、石材、左官仕上げの壁と職人さんの細やかな手仕事が感じられる空間になっています。
大壁の建物ですが、大工さんの造作で、本格的な真壁造りの空間のように仕上がりました。
柱部分はつけ柱で造作しています。
壁は左官仕上げです。二重廻り縁、鴨井の上に長押が付けられた造りになっています。
書院甲板は木目のはっきりとした肥松(黒松)の一枚板、地袋のふすまには京唐紙を使用しました。
和室は杉中杢底目張の竿縁天井、
書院は網代天井になっています。
障子が入る枠部分は角柄となっています。
玄関の式台は、桂材です。
こちらは「出会い杢」になっています。
玄関など、来客のある場所に使用するのは、
良いご縁がありますようにという意味があるそうです。
過去の『現場ブログ』はこちらをご覧下さい。
京都市中京区「H様邸新築工事」玄関、座敷の造作工事
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和のしつらえ、洋のしつらえ に関してはこちらのコラムもご参照下さい。
住まいの中のしつらえ
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