京都市北区S邸 ギャラリーのある家新築工事の現場です。
S邸は、ギャラリーとしても利用できるよう、大きな作品を展示するスペースを確保したお住まいです。
今回はS邸での断熱工事についてです。
断熱性に関してですが、作品を保管する際には、カビや割れの原因になる、温度や湿度の管理が大切になってきます。
今回S邸では、なるべく外気温に影響されない環境を目指し、
予算を抑えながら、気密性をとる方法を検討しながら施工をしています。
床面ですが、床下から室内に外気が入りにくいよう、断熱材施工後に気密テープで隙間を塞いでいます。
この上に床下地合板を貼り、仕上げのフローリングを貼ります。
S邸ように床下に断熱材を施工する方法を床断熱と呼んでいます。
壁にはグラスウール断熱材を充填し、
気密シートで覆い、隙間や継ぎ目に気密テープを貼っています。
また、サッシには断熱サッシを採用しています。
玄関土間は幅が約3.5メートルと広々しています。
玄関横には土間続きでお手洗いがあります。
玄関戸は、大きな作品を出し入れできるよう、
開口時の有効幅が約1.6メートルある、引込みの木製建具が入ります。
間口の広い土間廻りは、外気が入りにくいよう、基礎パッキンに気密パッキンを使用しています。
土間部分に通常の基礎パッキンを使用すると、外気が直接室内に入ることになるので、冬場などは特に寒い空間になってしまします。
気密パッキンは玄関廻りやお風呂(S邸のお風呂は2階にあるので、玄関土間廻りのみ使用です)など、床下(基礎と土台の間から)に外気を入れたくない場所に使われます。
通常の基礎パッキンは、基礎と土台の間に設置し、床下の通気を行います。
S邸は床断熱なので、床下の断熱材の下は空気が流れるようになっています。
基礎パッキンが普及する前は、基礎のコンクリート部分に床下換気口を各部屋一か所ずつ配置し、そこから通風・換気を行なっていました。
しかし、部屋の角部分は換気が行なわれにくかったり、基礎に換気口の穴を開けるため、基礎耐力が弱くなってしまうなどの問題点がありました。
吹き抜けのギャラリー部分は、窓を床に近い部分と、2階の天井に近い部分に配置し、
壁面に大きな作品も展示できるようになっています。
壁面には内部の造作などに使用する4メートルを超える長い無垢木材が並んでいます。
こちらについては別の機会にご紹介させていただきます!!
以前の現場ブログはこちらをご覧下さい。
京都市北区S邸 ギャラリーのある家新築工事 屋根工事
京都市北区S邸 ギャラリーのある家新築工事 上棟しました
京都市北区S邸 ギャラリーのある家新築工事 基礎工事
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