「京都の木の家」「注文住宅」の竹内工務店ブログです。
今年の3月から解体工事が始まった京都市北区T邸「京町家リノベーション」の現場ですが、
約6か月の工期を無事終え、竣工そしてお引渡しをさせていただきました。
工事前は雨漏りなどもあり、住むことが難しい状態から工事がスタートしました。
想像していた以上に素敵な京町家リノベーションになり、お施主さまにも大変喜んでいただきました。
T様この度は誠におめでとうございます。
今回は京町家リノベーションの様子をビフォーアフターでご紹介します!!
外観
外観は京町家のスタイルを大きくは変えていません。
漆喰の外壁、格子、虫小窓など、伝統的な京町家のカタチを踏襲しながら「瓦屋根の葺き替え」「建物側面の焼杉板貼り」「建物正面の漆喰塗りなおし」をしています。
【ビフォー】
【アフター】
玄関
玄関の土間空間は柱の位置を替え、約50cmほど間口を広くしています。
以前は土間から6帖の和室と台所に直接出入りするようになっていましたが、
今回は玄関土間の先をホールとし、プライバシーに配慮した間取りになっています。
【ビフォー】
【アフター】
土間仕上げは黒モルタルです。
ホール部分の床は無垢桧材です。
正面の木製建具を開けるとリビングがあります。
1階和室
1階には続き間で和室が3部屋並んでいました。
リノベーションでは、1部屋をお茶室、1部屋を仏間としています。
茶室の床の間と欄間ですが、以前のお住まいの床の間の材を含む古材を再利用しています。
1番大きな8帖の和室はリノベーションで洋間のリビングになっています。
【ビフォー】
【アフター】
茶室の床の間ですが、床柱、落とし掛けは以前のお住まい使用していた古材です。
欄間も以前のお住まい使用していた古材です。
幅が足りない部分には縦格子を組み合わせました。
仏間の天井板は以前のお住まいで使われてた屋久杉です。
細かな部分ですが、襖の引手も以前のお住まいで使われていたものです。
既製品にはない、アンティークな風合いがあります。
リビング
もと8帖の和室と、縁だった部分が、洋間のリビングになっています。
リビングは庭に面して大きな窓があり、明るい空間になっています。
【ビフォー】
【アフター】
リビングの床は栗のフローリング材です。
足元には床暖房が入っています。
T邸を約100年支えてきた大黒柱は、以前の姿のまま現しで使用しています。
7寸の太さがある立派な大黒柱です。
ホゾ穴などの跡は、埋木をし、塗装をしてるので、遠目には分かりませんが、T邸の歴史が感じられる部分です。
階段
昔ながらの京町家は階段が急勾配になっていることが多いです。
今回は階段の位置も変更し、新たに勾配が緩く、上がり降りがしやすい階段を新設しました。
【ビフォー】
【アフター】
階段はリビングの奥に移動させています。
空調とプライバシーに配慮し、階段室手前には木製建具を取付ています。
階段板は無垢栗材です。
T邸京町家リノベーションのブログ記事はこちらをご覧ください。
京都市北区T邸「京町家リノベーション」~古材の再利用~
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