「京都の木の家」「注文住宅」の竹内工務店のブログです。
第4回「京都の木の家づくり表彰事業」で、「京都市北区~ギャラリーを持つ家~」が優秀賞、「等持院の家」が奨励賞を受賞しました。
この事業は、京都府産木材利用推進協議会が、地元京都府産として認証された木材を使って建築された建物を対象としておこなっている表彰事業です。
竹内工務店では、なるべく地域産の木材を使い、顔の見える地域の職人さんの手による家づくりを大切にしています。
住い手さまには地域産材を取り入れた家づくりをご提案をさせていただいています。
私たちの家づくりに共感し、ご承諾くださったお施主さまには感謝の気持ちと、皆で良い家を作ろうという気持ちで取り組んでいます。
地域産材は風土に合った建築に良く馴染み、地域と住まいへの愛着が生まれ、長く住まえる家の要素にもなります。
また、地域産木材を使用することは、輸送に伴う二酸化炭素排出量の削減にもつながります。
例えば、全て欧州木材を使用した場合では、国産木材を使用した場合の約10倍の輸送エネルギーがかかります。
日本では輸入木材を使用した住宅が多く流通している現状があります。
優秀賞「京都市北区~ギャラリーを持つ家~」
「京都市北区~ギャラリーを持つ家~」はギャラリー空間を設けた兼用住宅です。
外観は隣の母屋と調和する和風の意匠で、焼杉板、格子がアクセントになっています。
主要構造材、軒裏、枠材、内部造作材などで京都府内産の桧材、杉材を使用しています。
ギャラリー空間では、構造の柱として、北山磨き丸太(京都で生産されている北山杉)を使用しています。
竹内工務店の木材倉庫が京都市右京区京北にありますが、道中、美しい「北山杉」の山並みが見られます。
この山を守る活動として、毎年植林のワークショップをおこなっています。
最近は、床の間がある住宅が減っているので、北山丸太の需要も減っていますが、竹内工務店では、美しい北山磨き丸太を住まいの一部に取り入れるご提案をさせていただいています。
北山磨き丸太の柱は階段との取り合いもある部分でしたが、段板の一枚一枚に合わせてピタリと納まるように仕上げています。
磨き丸太の柱と、梁の取り合いは大工さんが手刻みで加工をし、丸太の柱は、シンプルな空間のアクセントとなりました。
こういった大工さんの手仕事が見える部分も評価をしていただきました。
玄関ポーチと土間には島根県産の石州瓦タイルを敷き詰めました。
濃淡があり、独特の風合いが感じられます。
玄関ポーチの独立柱も北山磨き丸太です。
京都府内産材の総量:19.20㎥
ウッドマイレージCO₂:398㎏/CO₂
全国平均の製材使用時のウッドマイレージCO₂:999㎏/CO₂
CO₂削減排出効果:601㎏/CO₂
奨励賞「等持院の家」
「等持院の家」は、京都の街並みに調和する和風外観のお住まいです。
南北に長い敷地ですが、京町家の知恵を取り入れ、トップライトから、暗くなりがちな建物の中央部分に自然光を取り入れる工夫をしています。
また、前庭、奥庭を設け、建物内を風が通り抜けるプランにしています。
主要構造材、軒裏、格子、枠材、内部造作材などに京都府内産材を使用しています。
深く出た軒には、杉材の化粧野地を使用しています。
窓の格子も杉材で、切妻平入の屋根のカタチにと併せて、京町家らしい意匠になっています。
玄関は和のイメージを大切につくった空間になっています。
飾り棚には北山磨き丸太をアクセントに使用しています。
枠材などの造作材は京都府内産の桧、杉材です。
床は無垢桧材です。
京都府内産材の総量:20.74㎥
ウッドマイレージCO₂:347㎏/CO₂
全国平均の製材使用時のウッドマイレージCO₂:1079㎏/CO₂
CO₂削減排出効果:732㎏/CO₂
「京都市北区~ギャラリーを持つ家~」の施工事例はこちらをご参照ください。
京都市北区「S邸」~ギャラリーを持つ家~
「京都市北区~ギャラリーを持つ家~」の現場ブログはこちらをご参照ください。
京都市北区S邸ギャラリーのある家新築工事~完成見学会を開催しました~
「京都市北区~ギャラリーを持つ家~」は日本画家石本正さんのアトリエがあった場所に建てられました。
石本正生誕100年回顧展が京セラ美術館にて4/4~開催されています。
https://kyotocity-kyocera.museum
「等持院の家」の施工事例はこちらをご参照ください。
京都市北区A邸新築工事
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