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京都市左京区「町家リノベーション工事」自然素材を使った高断熱改修の家が完成しました!

「京都の木の家」「注文住宅」の竹内工務店のブログです。

京都市左京区「町家のリノベーション工事」です。
約半年間の工事が無事完了し、先月お引渡しをさせて頂きました。
この度は誠におめでとうございます。

戦前に建てられた思い入れのあるお住まいを、断熱、耐震、バリアフリーを含めたゾーニング改修を行いました。
これまで大切にされてきた建物の外観や、玄関、和室など、和の雰囲気はそのまま残し、
改修部分は、快適な温熱環境で過ごせるよう気密性、断熱性に配慮し工事を進めてきました。
また再利用ができる木材はリノベーションで床や手摺などで取り入れています。
無垢木材、土壁などの自然素材を主に使い、温もりのある木の包まれた素敵な空間になっています。
完成したお住まいの様子をご紹介します!!

建物へと続く前庭と石の玄関ポーチ、ひっそりとした別荘のような佇まい。
外観は吹き付け塗装で補修はしていますがもとのデザインを大切に引き継ぎ、玄関は和の設えをそのまま残しました。
 

もともと西側の窓に面していたキッチンは、東側に移動しています。
コノ字型のスペースに、コンロ、調理台、シンク、食器棚と、必要なものにすぐ手が届く動線になています。
キッチン、食器棚は造作家具で、ナラ材です。

リビング南側には、ヒバ材で制作された大きな木製建具と格子戸があります。
西側の窓の格子戸はタモ材で、横滑り出し窓と組み合わせています。
窓は断熱性の高い複層ガラスで、格子戸は防犯対策にもなります。
床材は栗、壁、天井は珪藻土仕上げです。
珪藻土は表面を掻き落とし、凹凸のある質感になっています。

南側の大きな木製建具と格子戸は、外壁側に引き込めるようになっています。
西側の窓からは前庭の緑が見えます。
窓を開け放つと、心地よい風が感じられます。

寝室の壁は土壁です。
調質性と蓄熱性があり、室内の温度、湿度を快適な状態で保ってくれます。
床は桧材、天井は珪藻土仕上げです。
窓の障子は、障子紙を貼り替え、調整をし、再利用しています。

洗面スペースは、廊下からスムーズにアクセスができます。
車椅子などでも方向転換しやすい、ゆったりとしたスペースになっています。
向かって右側が洗面、左側が脱衣室、奥がトイレです。
全て引戸で、90cm以上の有効開口寸法があります。
洗面スペースとトイレの床は桧材、脱衣室の床はコルクタイルです。

洗面台は造作家具と造り付けの棚を組み合わせ収納量もたっぷりあります。

トイレは幅が約100cmあり、トイレ手前のスペースもゆったりと確保してあります。

お風呂はハーフユニットバスに、壁、天井は桧材を組み合わせています。

こちらは廊下に面したワークスペースです。
本棚、ワークデスクは杉パネルで造作してます。
天井まである高い本棚ですが、造り付けなので、転倒の心配がありません。

住まい手さまは、廊下の雰囲気をとても気に入っておられ、これまでリフォームをされる過程でも大切に引き継いでこられました。
その思いを設計士さん、監督さん、大工さんで共有し、元の雰囲気を大切に残せるようにしました。
廊下は改修工事のため一度解体していますが、柾目が美しい木曾桧の化粧柱や、廻り縁など残せる部分はそのまま残してます。
経年で良い色艶になった床は桧材、手摺はタモ材で、どちらも解体時に再利用できるよう取り外し、改修後の空間に取り入れました。

バリアフリー対策として、外部からスロープで室内に入れる玄関を新たに設けました。
床は耐久性のあるセランカンバツ材です。
 

以前のブログはこちらをご覧下さい。
京都市左京区「町家リノベーション工事」新旧の無垢木材と自然素材を使った内装工事
京都市左京区「町家リノベーション工事」~断熱工事~
京都市左京区「町家リノベーション工事」~地盤・基礎補強工事~

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