京都市北区でギャラリーのある住宅の新築工事を着工しました。
S様は以前に母屋のリノベーション工事をさせていただいたお施主さまです。
今回の工事は、お施主さまのお父様が生前に使われていた平屋建の離れアトリエが、
老朽化により床が下がってきた状態をご心配され、改修か建替えかのご検討をされました。
将来的なことも考え、今回ギャラリーのある住宅として建替え工事をすることになりました。
お施主さまのお父様は、京都を拠点に活躍された日本画家でお亡くなりになられるまで多くの作品を制作されました。
そして美術学校などで教鞭を取られ多くの学生さん達と長い時間を過ごされました。
若い画家や美術学生を応援したいというお父様の想いを受け継がれたS様は、
京都で気軽に個展を開く事の出来るギャラリーをされたというご希望をお持ちで、
今回の計画にいたりました。
今回、ギャラリーのある住宅では、大きな作品を展示するスペースを確保しています。
ギャラリーとしての機能と、住宅としての機能を同時に検討し、窓の取り方など細かく打ち合わせをさせていただきました。
建替え前のアトリエの建物とお父様の面影を残したいとの想いから、アトリエで使われていた無垢材を再利用したベンチ式本棚を予定しています。
また、建物の玄関床部分にはお父様の出身地である島根県産の石州瓦(せきしゅうがわら)タイルを取り入れます。
石州瓦は山陰地方で良く見られる赤茶色の瓦です。素朴で暖かな風合いがあり、内外装仕上げ用のタイルなどでも使われています。
省エネ性に関しては断熱材、断熱サッシで気密性をとれるような計画とし、作品を置くスペースとして、なるべく外気温に影響されにくい環境を目指しています。
そして、建物に使う木材は可能な限り京都府内産の材料を使用します。
5月から、解体工事が始まり、現在基礎が完成したところです。
今月中旬に建て方の予定で工事が進んでいます。
今回の計画では、もともと道路より敷地が高い上に、建物東側に駐車スペースを設ける為に写真手前の東側だけ高基礎にしています。
途中高基礎から普通の基礎高に変わるヶ所にはどうしても力がかかる部分があり上部・下部とも鉄筋の径を替え補強しました。
今後も工事の様子などこちらのブログでお伝えします!!