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住まいを守るメンテナンス「家守」の仕事

「京都の木の家」「注文住宅」の竹内工務店ブログです。

今回は竣工後の定期メンテナンスについて少しご紹介させていただきます。

建物の定期点検の時期ですが、1年目、3年目、5年目、以後は10年目に点検をさせていただいています。
その他の時期に、住まいに不具合などが発生した場合は都度対応しておりますが、定期点検では、それぞれの時期に建物の点検を行っています。

長く心地良くお住まいいただくために竣工後の建物の状況(日頃確認しずらい床下や小屋裏なども点検させていただく事もあります)をしっかり確認し、15年後、20年後、30年後に必要になるかもしれないメンテナンス計画(外壁の再塗装、バルコニー、サッシ廻りの防水のやりかえなど)進め方についてのお話もさせていただきます。

点検の際ですが、まず基礎、外壁、屋根など、外回りから状況を確認していきます。
写真のお住まいはアプローチ部分がタイル貼りですので、打診棒を使って、タイルの浮きが無いかなど点検をしています。

外壁や基礎などモルタルの部分は、小さな割れが発生していることがあります。
施工時に十分注意はしていますが、その時の天候や建物への日の当たり方など、様々な要因が重なり、モルタルの乾きにムラが出てひび割れに影響したりする場合があります。
割れの幅が小さく、水が入るなどの心配がないような場合はしばらく様子を見ていだくようお伝えをし3年目点検、5年目点検の際に、該当箇所を確認します。

建物内部は目視で確認できる部分、足元に軋みがないか、建具の建付けなど、確認をしていきます。
大きな劣化や不具合が見つかることは少ないですが、クロスのジョイント部の割れ、建具の動きが悪いなどのご相談が多いです。

無垢木材を使うことが多いので、木部のお手入れ方法のご相談も多いです。
日常的なお手入れは、掃除機、乾拭きなど、通常のお掃除で十分です。
ご自身で定期的にできるメンテナンス方法などお伝えすることもあります。
3年から5年目になると、よく触れる部分で、木部の黒ずみや、小さな傷、凹みなどが見られることもありますが、生活するうえで付く傷は、風合いとして楽しみながらお住まいいただけると良いかなと思います。
無垢材は水や油が飛び跳ねた場合に、長時間が放っておくとシミがつきやすいので、なるべくすぐに拭き取るようにすると、きれいな状態が保てると思います。

こちらのお住まいでは、1年点検の際、キッチンの前面収納(家具屋さんで製作)の扉に使用したプッシュプルの金物が建具の少しの反りで不具合が生じていました。
計画時は正面からみてスッキリ見せたい、出っ張りが無い方が良いということで、取っ手を付けないプッシュプルにしたのですが(写真は竣工時、プッシュプル扉のものです)点検後に取っ手を付けて開け閉めのしやすいようにしました。

同じお住まいで、乾燥機置き場台の部分、荷重にはしっかり耐える様に作ったのですが(写真は竣工時の台の様子です)
想定以上の振動で台のビスが外れ、歪んでしまっていました。
こちらは対策として金物を付けて補強をさせて頂きました。
住い手さまにはご不便をおかけしましたが、今後の教訓として、大変勉強になりました。

注文住宅ですので、必要になるメンテナンスも様々ですが、住い手さまの想いが詰まった大切な住まいですので、日々の住まいの困りごとに対応ができる「家守」として、住まい手さまに頼られる存在でありたいと思っています。

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