上七軒の家
- 特徴
- 西陣の古い京町家が多く残る京都市上京区北野天満宮近く、上七軒にある新築のお住まいです。古い京町家の町並に溶け込むよう道路沿い正面の外壁は漆喰塗りと千本格子を、腰壁は鎧貼りで仕上げています。内部はうなぎの寝床の細長い建物に自然の光りがたくさん入るようにトップライトと中庭を設けています。玄関の特注のステンドグラスの引分戸を開けると、吹抜けの空間になっており、カウンター席でゆっくり過ごせるスペースになっています。お座敷の床の間は床柱に北山磨き丸太を、床框には北山桧を使用し、天井、壁は漆和紙で仕上げています。モザイクタイルを使ったオリジナルキッチンと洗面台は町家の内装の雰囲気に溶け込んでいます。2階へと繋がる階段は京町家で昔からよく使われてきた箱階段を造作で製作しました。二階は梁を現しに天井を高くしました。6帖程の空間ですが、広く感じられます。伝統を考慮し現代の住まいとしても心地良い空間となりました。
- 構造
- 木造2階建て
- 種別
- 新築
- 場所
- 京都市上京区
- 設計
- 株式会社 クカニア
- 竣工
- 平成28年4月
- 延床面積
- 111.20㎡ (1階:67.76㎡ 2階:43.44㎡)
京都祇園宮川町「路地中ノ」
- 特徴
- 京都祇園 宮川町の元お茶屋さん後の割烹料理店を和食・寿司のお店に改修しました。宮川筋の東、古いお茶屋さんが立ち並ぶ一角にあります。格子戸の入口を入り路地をイメージした通路をぬけると一階奥はカウンター席と厨房です。通路の壁は収納になっており扉は桐のけんどん建具になっています。奥のカウンターの天板は欅の一枚板です。床は様々な木の木口を敷き詰めたオリジナルの床に仕上がっています。坪庭と奥庭を新たに作り四季折々の植栽が来られるお客様をお迎えします。二階の東のお座敷は既存の折れ上げ天井、吊床をそのまま活かし聚楽壁を補修し襖の装いを新たにしました。西のお座敷はテーブルでも宴席を楽しめる空間になっています。以前は天井がはられていましたがそれを取り払い古いゴロンボを現し、天井を高くしました。北山磨き丸太や栃、サペリ、古い網代の壁など伝統的なものに加え、新しく無垢材を使用し、古いものと新しい材を交え楽しめる空間となりました。
- 構造
- 木造2階
- 種別
- 京町家改修
- 場所
- 京都市東山区
- 設計
- MAE森田雄一朗
- 竣工
- 平成29年10月
中京区M邸
- 特徴
- 築39年の鉄骨造3階建ての元店舗として使われていた建物を今回あらたに住宅としてリノベーションしました。無機質なテナントビルが木に包まれた暖かい空間に生まれかわりました。意匠的、機能性の向上と同時に、断熱改修と日射対策を行い、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせるように考えられています。断熱改修としては、既存の窓にインナーサッシのペアガラスを取り付けています。元は断熱材が入っていない建物でしたが、壁全体に断熱材を充填しています。内装の木部には様々な国産材(スギ、ヒノキ、ナラ、カバ、トチ)を使用しています。リビング部分造作家具はヒノキの集成材を使って、キッチン、ダイニングテーブル、ライティングデスク、ベンチ、ローボードと一続きの家具として、LDKの大空間に合わせてデザインされています
- 構造
- 鉄骨造3F建て
- 種別
- リノベーション
- 場所
- 京都市中京区
- 設計
- A.C.E.波多野一級建築士事務所
- 竣工
- 平成29年
- 延床面積
- 163.63㎡
京都市右京区O邸
- 特徴
- 周囲の緑に溶け込みながらも風合いのある外観。城郭を思わせる白と黒の配色の建物が完成しました。外壁はシックイと杉板で仕上げ、屋根は日本瓦(いぶし銀)です。下屋の軒は一文字瓦葺き。玄関の大きな木製格子戸を開けると、リビングの大空間が広がります。化粧梁とスチール製の階段が、迫力のある空間を作り出しています。内装床材は主にウォールナットフローリング、壁はシックイ塗りです。施主様支給の古材や陶器、施主様自ら手作りのステンドグラス等物語のある素材と造作の家具や無垢材のテーブル、年代物の家具等、施主様の好みが活かされた建物に仕上がっています。
- 構造
- 木造2階
- 種別
- 新築
- 場所
- 京都市右京区
- 設計
- 楠本菊實/ケイズ・アーキテクツ 一級建築士事務所
- 竣工
- 平成29年
- 延床面積
- 97.65㎡
宮川町の京町家 ~ゲストハウス~
- 特徴
- 長年居住されていた京町家を改修し、ゲストハウスにリノベーションする工事を行いました。元の古い京町家の形を踏襲し、京町家の良さを残しつつ、新たに丸い飾り窓や、千本格子の建具などを新しく設え風情が増しています。建物を骨組みを除き解体し、構造的に弱い部分は補強を行い、断熱材を充填、断熱性能も高めています。内装も京町家の雰囲気を損なわないよう古建具や欄間等、随所に和の素材を取り入れています。
京都の北山丸太、式台には桜の無垢板等、木の質感を楽しめる素材も使用しています。2階和室部分は解体後に現れた、既存のゴロンボをあらわし、居住空間を広くとるため勾配天井としています。
- 構造
- 木造2階
- 種別
- 京町家リノベーション
- 場所
- 京都市東山区
- 設計
- 自社設計
- 竣工
- 平成29年