京都再エネコンシェルジュ
現在利用されている主要なエネルギー資源は石油・石炭を中心とした化石燃料です。
化石燃料には限りがあり枯渇が心配されているほか、温室効果ガスの排出による環境破壊が懸念されています。
自然環境を利用した再生可能エネルギーは温室効果ガスを発生させないクリーンなエネルギーです。
再生可能エネルギーは化石燃料に代わる新しいエネルギーとして注目を集めています。
再エネコンシェルジュは再生可能エネルギーを導入する企業や個人をサポートするサービスです。
京都再エネコンシェルジュは2016年に始まった取り組みで、京都府が行う研修を受けて試験に合格すると認証されます。
研修では環境、エネルギー、再エネ設備について詳しく学びます。
再エネ設備とは太陽光、風力、地熱、バイオマスなどを用いた発電設備です。
一般企業や個人が再エネ設備を整えて運用するには、事業計画や専門の知識が必要になります。
そのアドバイスをするのが再エネコンシェルジュの役割です。
事業の進め方や運用に関する相談に応じてくれたり、現場に適切な助言をしてくれます。
住まいの省エネと器具
家庭内のエネルギー消費の内訳は2013年のデータによると冷暖房28.9%、給油28.3%、
厨房8.1%、動力・照明などが34.7%です。
1965年と比較すると約50年間で消費量が2倍以上になりました。
住宅の中において消費エネルギーの6割以上を占めるのは冷暖房と照明・家電製品です。
省エネを遂行にするにあたって、住まいで使用する家電をはじめとする器具の見直しは大切です。
家電製品の性能は年々向上しています。
過去10年ほどで大型家電に必要な消費電力は従来の約30%ほどになりました。
テレビ、エアコン、冷蔵庫などの大型家電製品は高価で壊れにくいこともあり、
新型の商品を購入すると割高で損をするように感じられますが、
性能の良い家電製品に替える方が良いケースも考えられます。
使用電力量が少なくなることで省エネに貢献し、光熱費の節約にもつながる可能性があるからです。
電球についても同様のことが考えられます。
電球には白熱灯、蛍光灯、LEDがあります。
それぞれ特徴があり、白熱灯は黄色味のある温かい電球色をしています。
電球の寿命は短く、発熱量が多くて電気代が高くなる傾向にあります。
蛍光灯は昼光色、昼白色、電球色があります。
電球の寿命は長く、電気代は白熱灯より経済的です。
LEDも昼光色、昼白色、電球色があります。
電球自体の値段は白熱灯、蛍光灯より高めです。
LEDは長持ちで消費電力量が少なく、電気代も安く済みます。
電化製品や照明は商品の値段だけでなく、性能や消費電力のトータルバランスを見て選ぶと良いでしょう。
購入して年数が経過している電化製品は買い替えを検討する余地があります。
省エネの建築素材
家庭内の消費エネルギーの28.9%が冷暖房であると先ほどお話しましたが、
建築の際に省エネにこだわるなら冷暖房効果を高める建築材の選択が大切です。
建物で熱が放出、流入しやすい箇所はドアや窓などの開閉部分、天井です。
断熱効果を高めるためには建物の隙間を少なくし、熱の流入が多い箇所への対策が有効です。
断熱材に使用される材料は大別して3つあります。
木質繊維系、無機質繊維系、発砲プラスチック系です。
木質繊維系は軟質の木材を主原料にしています。
燃えやすく吸水性があります。
無機質繊維系は吸湿性を持ち、燃えにくい素材です。
ガラスを繊維状にしたグラスウール、玄武岩などを主原料にしたロックウールがあります。
発砲プラスチック系は水に強く、可燃性を持ちます。
これらの断熱材は使用箇所と用途に応じて使い分けられます。
建物全体の隙間をなくすには、ポリエチレンシートなどで包み家全体を断熱化する方法が有効です。
家の断熱化には、内断熱化と外断熱化があります。
内断熱化では、柱や梁などの隙間に断熱材を充填します。
この方法は建物の形状に関係なく施工しやすいところがメリットです。
デメリットは使用条件をあやまれば、内部結露を起こすことがあります。
外断熱化は、建物外壁を断熱材で覆います。
建物の構造体と断熱仕様により数値は異なりますが、高い断熱効果が期待できます。
次に建物の各部分の断熱対策です。
天井は内断熱化と外断熱化で断熱方法が変わります。
内断熱化では、断熱材を天井裏に敷きます。
外断熱化では、屋根下に断熱材を貼ります。
続いてドアと窓です。
ドアと窓は必然的に熱の出入りが多くなり、断熱化対策が欠かせません。
木製ガラス戸や窓ガラスには複合ガラスが必要です。
複合ガラスはガラスを2枚以上合わせたもので、熱の貫流率が下がります。
窓ガラスを支えるサッシの素材にも注目しましょう。
サッシの種類にはアルミサッシ、樹脂サッシ、複合サッシ、木製サッシがあります。
断熱サッシとして選ぶなら、熱が伝わりにくい素材を使ったもの選ぶと良いでしょう。
上記の中では熱伝導率の低い木製サッシが適しています。
住まいの再エネ
生活環境の利便性、快適さを追求した結果、エネルギー消費が増加して、
環境破壊や地球温暖化、資源枯渇などの問題に直面しています。
地球規模の問題ではありますが、他人事ではなく一人ひとりが意識して取り組まなくてはならない問題です。
日本の一般家庭でエネルギー消費の中心になっているのは冷暖房、給湯・キッチン、家電です。
消費エネルギーの増加要因には人口、世帯の増加、家電の普及なども関わっていますが、
2012年に省エネ基準が改正されて転換期を迎えています。
省エネ対策としてできることはエネルギーの消費を抑えることと新エネルギーへの転換です。
省エネを心がけることは個人でもできます。
身近ですぐに取り組める行動として省エネに配慮した電化製品、電灯の使用があげられます。
パッシブハウスやスマートハウス、エコハウスを選択することや省エネを意識した建築素材にこだわることも大切です。
新たに住まいをお考えであれば、再生可能エネルギーを使うで地球環境にやさしい家づくりが可能となります。
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最終更新日:2020年3月4日投稿日:2019年2月12日