ティンバライズとは
「木」を新しい材料として捉え、新しい木の可能性を模索し、社会に広く提案することを目的として結成されたNPO法人が「ティンバライズ」です。
(NPO法人w 公式サイト参照:http://www.timberize.com/)
現代建築では鉄やコンクリート、プラスチック等の素材に置き換えられてしまった「木」ですが、昔は建築素材の中心となっていた材料でした。
しかし、今まさに「木」が持つ素晴らしさ、建築に最も適していると再認識された「木」が再度建築の主役に躍り出ようとしています。
そんな「木」を新しい材料として木造建築の可能性を探りながら形にしているのが『ティンバライズ』です。
現在の都市における建築の構造
現在の都市における建築構造は「RC造」「鉄骨造」「木造」とさまざまなものがあります。
ただ、これらの建築構造を自由に選んで建てることが出来ない地区があります。
それが「防火地域」と「準防災地域」です。
都市部は隣家との距離がほぼないという地区が多いため、火災に備えて「防火地域」と「準防災地域」が決められています。
この指定された地域は建築基準法とは別に自治体ごとの決まりを守って建物を建てなくてはなりません。
防火地域は商業施設や幹線道路沿いを中心に指定されています。
一方、準防災地域は住宅地や工業地帯が多いのが特徴です。
防火対策のためだからと言って、全て木造住宅を建ててはいけないというものではありません。
一定の耐火性能を有するものとして国土交通大臣の認定を受けたものであれば、木造建築も可能です。
大きな災害を起こさないため、未然に防ぐための制度があることを知っておきましょう。
森林国日本の建築を木造化すると
日本の国土の約7割が森林であることをご存知でしょうか。
これはフィンランドに次いで世界第2位であることが明らかになっています。
それだけ森林が多いにも関わらず、日本の木材自給率は約3割程度なのです。
残りの7割は、全て輸入に頼っているのが現状です。
ただ環境を保全しながら、国産木材を使用し活かしていくことが最も理想の形です。
そのために現在は、地域ごとに地元産木材を使用して家を建てることが推奨されてきています。
地元産木材を使用して家や建物を建てる方向けの補助金制度を設けている自治体も数多くあります。
その例にもれずに京都府、京都市にもいくつかの補助制度があります。
その地域で育った木材を、その地域で消費する。
そういった想いや活動が山や地球の環境を救い、地域循環社会へとなっていくのではないかと思います。
これからの都市の木造化はどのようなものになるか?
都市の建物は「コンクリート」「鉄筋」といったイメージが強いものです。
それは日本だけでなく世界中の都市を見ても同じようなイメージがあるかと思います。
しかし、そのイメージが今後変わってくるかもしれません。
実は近年、欧米では木造建築が見直されてきています。
地球温暖化防止対策としてRC造から、木造化へとの動きが活発になってきています。
一般住宅だけではなく、商業ビルまで木造へと変わっていく可能性もあります。
森林国である日本こそ木材を大量に使う建築物を増やそうと、都市での木造化計画が始まりました。
都市部の高層ビルや高層マンションが、木造になる時代はすぐそこまで来ているのかもしれません。
最終更新日:2020年10月13日投稿日:2017年7月18日