「京都の木の家」「注文住宅」の竹内工務店のブログです。
京都市左京区「町家のリノベーション工事」です。
大工さんの工事がほぼ完了し、室内には、ボードが貼られました。
いよいよリノベーション最終段階、内部の仕上げ工事が進んでいます。
今回のリノベーション工事では、床に無垢桧材、天井に無垢杉材、壁は土壁と珪藻土など、無垢木材と自然素材を内装仕上に取り入れています。
リビングの様子です。
写真奥のスペースには、家具屋さんが造作したコノ字型のオリジナルキッチンが据え付けられます。
床は養生で隠れていますが、栗フローリングです。
壁、天井は珪藻土で仕上げます。
珪藻土には調質性と空気の浄化作用があり、きれいな空気と快適な湿度を保ってくれる自然素材です。
寝室の壁は土壁で仕上げます。
まだ下塗りの状態ですが、仕上げをすると、厚みが約30mmの土壁になります。
土壁は、荒土に、藁すさ、水を混ぜたものです。
土壁の空間にいると、視覚的な効果もあるのか、なんだか清々しく大地に包まれたイメージが湧いてきます。
土壁は調質性と蓄熱性に優れてた素材で、睡眠中の室内を、快適な温度、湿度で保ってくれます。
床は養生されていますが、桧板が貼られています。天井は珪藻土で仕上げます。
浴室はハーフユニットを使用し、壁、天井は厚み15ミリの桧板で仕上げています。
浴室内の安全性に配慮し、動線上の使いやすい位置に、手すりも取り付けました。
浴室となりの脱衣室ですが、壁、天井は桧板です。
ボードの部分はエマルジョンペイント塗装で仕上げます。
洗面スペース、トイレは、床、天井に無垢杉材を使った木に包まれた空間になっています。
今回はバリアフリー改修も行っているので、室内の床レベルが合わせてあります。
各スペースへの開口も大きく、出入りがしやすくなっています。
洗面やワークスペースなど、比較的小さな空間には、あえて建具は設けられておらず、廊下からの行き来がスムーズになっています。
真っすぐに伸びた廊下ですが、こちらはリノベーション前と同じ寸法になっています。
もとの廊下の雰囲気は、なるべく残したいとのご意向があり、廊下の床板は、改修前の桧板を再利用しています。
天井板もできれば再利用したかったのですが、今回は天井板の裏に墨が付いており、再利用を断念しました。
天井部分は桧材の廻り縁のみを再利用し、天井は新たに杉板で作りました。
以前のブログはこちらをご覧下さい。
京都市左京区「町家リノベーション工事」~断熱工事~
京都市左京区「町家リノベーション工事」~地盤・基礎補強工事~
関連コラムはこちらをご参照下さい。
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最終更新日:2023年5月2日投稿日:2023年5月2日