事務所内装木質化工事

竹内工務店の事務所は、昭和57年にRC造で建てました。
鉄筋コンクリートの2階建て、当初は事務所併用住宅として計画、建設しました。
外部、内部共にコンクリートの打放し仕上としています。
外部ガラスは、大開口のシングルガラス、断熱材は入っていません。
建設後40年近くになりますが、数年前には、一度外壁は下地の洗いと撥水材を塗り直していますが、今回、床のパンチカーペットがかなり劣化してきていて、とても建築屋の建物らしからぬ状態となってきた為(紺屋の白袴です)思い切って床を木装化としました。
床は、京都市域産材の厚み15mmの桧のフローリング(節有り)です。
机、椅子を使用するハードな使い方になるので、当初は堅木のナラ材のフローリングを検討していたのですが、日頃から「京の木で家づくり」を推奨している私たちとしては、京の木の桧材でやるべきだとの結論に達して、桧のフローリングを貼りました。(もちろん床下には、ネット環境等の配線ダクト用のスペースを設けています。)後、照明器具をLED化に今回改修しました。
この桧材・みやこ杣木は、今回京都市から助成をいただいて使用しています。

※ miyakosomagi-e.net

床の改修後の使用者としての感想ですが、思っていた以上に快適です。
意匠的にとてもきれいに清潔になった以上に、床の桧材の足触りがとても優しく気持ち良く(素足でも良さそうですが)歩いていても、座っていても疲れにくくなりました。
また、桧材の香りもよくコンクリートの建物としては、とても快適です。
コンクリート造のこの建物の断熱性能は、あまり良くなく、夏は暑く、冬はとても寒いという環境でしたが、夏の湿気も少し和らいだように感じますし、冬の寒さも足元の底冷えがなくなり、少し良くなるように思っています。

次回の改修工事では、ガラスの複層化(若しくは二重サッシ)外壁の外断熱化の省エネ化を計りたいと考えています。

建物本体がコンクリート造であっても鉄骨造であっても内部を木質化する事による快適性が、室内環境を良くすることを身をもって感じました。
また、一般にも他の実例も多数あります。
下記に列挙しています。

cf. 木造校舎の優れた教育環境の形成

子供や教師の疲労自覚

子供や教師の疲労も、木造校舎とRC造校舎との間に明確な差が見られる。
木造校舎の方がいずれも疲労が少ないのである。
しかも、RC造校舎では、授業中の疲労症状を訴える子供が学年進行に伴って増加する傾向が見られるが、木造校舎では疲労訴えが少なく、かつ学年進行に伴う顕著な増加もみられない。
教師は各種の疲労を蓄積しているが、その程度は木造校舎の教師の方が少ない。特に、精神的な負担(抑鬱、不安兆候、気力の減退)や職場環境への負荷(労働意欲、イライラの状態)として現れる疲労は、木造校舎の教師の方が顕著に少ない。

インフルエンザの学級閉鎖率(高い順に)はRC造校舎、内装木質化校舎、木造校舎

けがや腹痛、吐き気等の身体症状も校舎建築材料の影響を受けている。
いずれもRC造校舎の方が症状を訴える子供が多い。
インフルエンザによる学級閉鎖率の割合は、RC造校舎では木造校舎の2倍以上になっている。
病気による欠席も不登校児も木造校舎の方が症状を軽減している。
病気による欠席も不登校傾向児の方が少ない。

-森林と木材をいかす辞典より-

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最終更新日:2022年6月27日投稿日:2022年6月27日